みなさん急性期ケア専門士ってご存知でしょうか。
たぶん聞き慣れない資格だと思います。ネットで探しても詳しい受験体験記や中身を書いたブログはほぼ見当たりません。今後受験をする誰かの役に立てたらいいなと思い、今回私が過去に実際に受験した体験を詳細に書いてみたいと思います。
急性期ケア専門士とは?
(※以下、日本急性期ケア協会公式HPより抜粋)
急性期ケア専門士は、急性期の状態変化をいち早く察知し、アセスメント・初期対応・医師への報告などを適切に実践できるスペシャリストを目指す資格です。病院勤務者のみならず、在宅から基幹病院へと「命のバトン」をつなぐ地域医療従事者にとっても実践的なノウハウが学べます。
jaca2021.or.jp
なぜ受験しようと思ったのか?
私は救急救命士として、普段は病院外で活動しています。この資格の存在は以前から知っていましたが、「病院勤務者向けだろう」と考え、その時は取得の必要性を感じていませんでした。
しかし現在の職場では間違っていることを黙って受け流せない性格が災いし、上司と意見が合わず、何を頑張っても評価されず昇進も望めない状況に置かれていました。
自分のキャリアの今後を考えると、このまま同じ環境に留まり続ける将来像が描けず、何か新しい挑戦が必要だと感じました。そんな時に「急性期ケア専門士」の存在を思い出し、自身の知識の再確認、そして将来的に転職して院内で働く際のキャリアにもつながれば…という思いで受験を決意しました。
(…と書いてはいますが、実は仲の良い同僚に誘われたのが一番のきっかけです。)
受験資格について
以下のいずれかの資格を保有し、かつ実務経験2年以上が必要です。
実務経験の申請は、専用アプリ上で職歴などを入力し送信後審査され、結果は後日アプリと書面で通知されます。(審査を通らないと受験資格が得られません)
時間に余裕がある方は審査を通ってからテキスト等を購入することをオススメします。
試験概要
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試験形式:CBT(パソコンによる選択式)
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試験時間:90分/全90問
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形式:5択式
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出題範囲:認定テキスト+時事問題
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受験料:12,100円(税込)
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合格率:
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第1回(2023年):66.1%(4,045人中2,676人合格)
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第2回(2024年):66.6%(4,166人中2,776人合格)
※合格点とボーダーラインは完全非公開。ネットを調べても全く情報が出てこない。これが一番の不安要素でした。(6割ちょっとの正答率だと不合格かも?という情報くらい)
使用教材と勉強法
使用教材
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協会認定テキスト
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急性期ケア専門士スタンダードセット(模試付き)
勉強期間と方法
今回は勉強を開始したのは試験の約2か月前。かなりタイトなスケジュールでした。
悠長にテキストを読み込む暇も時間もないので結果にコミットするべく自分が信じた方法でひたすら問題集を周回していく作戦です。
勉強法の参考としてオススメは以下の書籍です。
これを私は自分に合う形でフィットさせて実施しました。
まずは付属の問題集(基礎180問+応用180問+特別問題100問=計460問)を徹底的に周回。救急救命士の国家試験知識で対応できる部分も多かったものの、独特の出題傾向や現場とのギャップに戸惑う場面もありました。
模試を受けたのは勉強開始から2週間後。結果は90問中63問正解で「C判定」。
世間一般でいうとC判定では合格率が50%です、、、、、、。
資格試験ですのでさすがに9割の正答は求められないとは思います。
仮に8割だとしても72問の正答が求められます。
たしかに医療系の資格にしては微妙な合格率(約66%)なのも納得できました。
難易度や抽出する問題が重箱の隅をつつくような感じで絶妙に難しいのです。
ですがこの試験は合格のボーダーラインがわからない以上、残りの期間で全問正解しに行く勢いで取りに行く勉強をしなければいけません。
模試の結果が来たのが模試を受けて2週間後くらいなので受験までは残り1ヶ月。
これはまずい。と不安と焦りが募ります。
ですが焦っている暇はないのでそこからは気合いを入れ直し460問に加え模試の90問も追加し550問をひたすら問題集周回して反復を行っていきます。
合格ボーダーは不明ですが、おそらく7〜8割が目安と予想し過去問題集は1問も落とさない覚悟でそこからは猛追モードへ。
周回速度を上げるだけではなく、定着しきっていない部分やわからないところは考えずにすぐ回答を見て確認、解説を見ても理解ができないところはテキストを辞書代わりに開いて確認。
問題集をやり込んでいくと気づくのですが、この試験において間違いの選択肢の文章は”文章の行動や処置、判断”が間違いという問題よりもテキストに書いてある文章の数字と数字や表現が違うから間違い、みたいな問題がすごく多いです。なので知識がうろ覚えだとパッとみた感じ選択肢の間違いが間違いに見えないという罠です。
ですので途中からは問題を見てただ解答を暗記するのではなく問題文のどこが正解でどこが間違っているのかすべて理解できるようになるまで頭に定着させるように刷り込みながら勉強していきました。
このアプリが非常に便利で、通勤やちょっとした待ち時間にも問題演習ができ、大変重宝しました。最終的には問題集の周回は1日で180問くらいはできるようになりすべてを見直しても3日くらいで確認できるようになりました。
初期や中盤に間違いやすかった問題を付箋にして残しておき最後はトータルで200問くらい見直せばいいようにしておいて前日確認して仕上げは終了。
試験当日の印象
個人的には「想像以上に難しい試験だな」という印象。初見で5肢から2肢に絞ったあと解答に迷った問題が20問ほどあり、確率2分の1でいい方向に転んでくれれば運良く9割。迷った解答がすべてダメでもなんとかギリギリ8割。ボーダーが8割なら合格ラインに乗っているだろう..…という感覚でした。
問題の持ち帰りは不可なので覚えているうちに曖昧なところを数問確認したところ、見直しで修正したおかげでいい方向に転んでいる問題もあったので期待したい、、、、。
合格発表とその後
モヤモヤを抱え数週間を過ごした6月初旬、通知がありアプリにてなんとか合格を確認!その後、書面でも通知が届きました。
※90点以上の高得点者には合格通知の書面に点数開示がある模様です(R7.6月確認済み情報)
(令和7年度第3回試験の結果は合格通知の発送が先となりアプリでの合否確認は翌日からになっていたようです)
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合否通知と登録案内 → アプリ&郵送で届く
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認定登録料は合計(税込) : 12,485 円
無事に“急性期ケア専門士”として認定されました。
受験を検討されている方へ
振り返ってみての反省点・アドバイス
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急性期に関わったことのない初学者は2ヶ月の勉強期間はやや厳しい可能性が
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当たり前のことですが過去問題集の肢に関わる周辺知識が問われるのでテキストの読み込みも重要(今回終わってからあらためて気づきましたが、過去問はそのまま出ることはあまりないので過去問演習で出てきた肢の周辺知識を見て読み込んでおくという基本的かつ最も大切なことを忘れていました)
- 上記のことから急性期に関わる事前知識がよほどない限りテキスト購入は必須
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当たり前ですが解剖生理や病態生理の基礎知識があると間違いなく有利
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試験対策には最低でも3~4か月の余裕を持つのがベター
- 公式サイトが案内する受験対策講義動画はたぶん不要
- 不安な方は模試2回分付きのコンプリートセットのほうがオススメ
テキストを購入せず問題集のみで挑んだ同僚(救急救命士)も同じ勉強期間で6~7割の正答率で合格していたことから、合格ラインは7割〜8割程度と予想されます。
ボーダーラインは平均点を加味した変動制との噂もありますので余裕を持って合格するには8割くらい取れていれば大丈夫だと思います。
さいごに
「急性期ケア専門士」は、制度開始から3年と歴史も浅くまだまだ知名度は高くないかもしれませんが、本気で急性期医療と向き合いたい方にとっては、非常に意義のある資格だと思います。
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キャリアを見つめ直したい方
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根拠に基づく判断力を磨きたい方
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臨床力を“証明”したい方
- 新たな視点で急性期を学び直したい方
にとって、十分価値ある挑戦になるはずです。院内救命士はもちろん、プレホスピタルで働く私たちにとっても知識の整理・アップデートに有効だと感じました。
合格後も資格更新のためにアプリを利用してアップデートの講義の受講がありますので継続的に最新の知見に触れることも可能です。
私自身も仕事と子育ての両立をしながら資格試験の勉強時間を作ることに苦労しましたが、合格したときの達成感を久しぶりに感じることができたので本当に受験してよかったです。(精神的余裕があったわけではなくギリギリでしたが)
この資格がいつか自分のキャリアを広げる武器になればと願っています。受験を迷っている方には、ぜひ一歩を踏み出してほしいと思います。
今年の第3回認定試験の日程も終わり、次回第4回目の認定試験の募集開始も夏に始まれば受験まであと1年ちょっとなります。
今後も少しでも皆さんのお役に立てるよう、情報を発信していきます。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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