Yniki(Yニキ)の備忘録

プレホスピタル領域に関わる医学論文や書籍紹介。日々の勉強や資格試験について雑談も交えて不定期に綴ります。

医学論文

難治性心室細動にアドレナリンは使うべきか?

最新研究が示した、驚きの結末とは 心停止におけるアドレナリンの使用は、現在のガイドラインでも標準的な対応として位置づけられています。特に心室細動や無脈性心室頻拍といった「ショック可能リズム」に対しても、除細動とともにアドレナリンが用いられて…

【速報】ERC BLS & ALS ガイドライン2025の主な変更点

BLSの重要ポイント CPR(心肺蘇生)はすべての人が学べる: すべての人がCPRを学ぶことが推奨されます。 心停止の認識は難しい: 心停止の初期段階では反応がない場合、まず通報し、その後呼吸確認を行います。 通報を優先: 呼吸確認やCPRは通報後に行うべきで…

アドレナリン、投与間隔の「常識」は本当に正しい?~最新研究が示す課題と未来~

「心停止」― この言葉を聞いて、ドラマの緊迫したシーンを思い浮かべる方も多いかもしれません。心停止は、誰にでも起こりうる、命に関わる緊急事態です。その救命処置において、昔から中心的な役割を担ってきた薬剤が「アドレナリン(エピネフリン)」です…

GCSの評価が変わった? ― 最新の改訂ポイントと現場での活かし方 ―

【この記事のまとめ】 2023年にGCSの評価基準が改訂従来の曖昧さを解消し、より客観的な評価が可能に“E1V1M1”のような略記でも、具体的観察が必須に救急・ICU・病棟いずれの現場でも、統一された評価が求められる 「GCS 15点満点」は同じ。でも中身が変わっ…

骨髄路か静脈路か? 〜心停止時の薬剤投与ルートをめぐる最新エビデンス〜

「薬剤投与のルートは、静脈か、それとも骨髄か?」 心停止症例において現場でよく議論になるこの問いに対して、2024年にNEJMから相次いで発表された2つの大規模試験が新たな視点を提供しています。 ガイドラインの現状 現在の蘇生ガイドラインでは、まず静…

ショック可能な心停止では「LTよりETI」 〜脳を守るための気道選択〜

院外心停止(OHCA)症例での気道管理。 声門上エアウェイ(LT:laryngeal tube)か、気管挿管(ETI:endotracheal intubation)か? この問いは、現場でもたびたび議論になりますが、新たな研究がひとつの答えを示しました。 「ショック可能な心停止」にはET…

日本における心静止の現実 〜そろそろ「蘇生中止」ルールを議論すべき時か〜

2024年に JAMA Network Open に掲載された日本からの報告では、心静止(asystole)で搬送された心停止症例の転帰の厳しさが改めて浮き彫りになりました。 研究の概要 この研究は、2014年6月〜2020年12月に発生した初期心電図が心静止のOHCA(病院外心停止)3…

当たり前だけど…「挿管は1回で決めるべき」という話

緊急挿管の場面で、「とにかく気道を確保しなければ」とプレッシャーの中で手技に臨むことは、珍しくないと思います。でも今回紹介する研究は、そんな現場で改めて思い出したい、シンプルだけど非常に重要なメッセージを投げかけています。 「挿管の回数が増…

【2024年版】国際蘇生ガイドラインの治療勧告まとめ 〜現場で知っておきたいポイント〜

2024年12月、国際蘇生連絡委員会(ILCOR)による最新の蘇生科学と治療勧告が発表されました。今回はその中から、現場で押さえておきたいポイントをセクション別にざっくりご紹介します。 ■ BLS(一時救命処置) まずはBLS。 心肺蘇生の基本である胸骨圧迫は…

難治性VT/VFに対するリドカインとアミオダロンの比較 〜いま、リドカインを再考する時〜

難治性の心室頻拍(VT)や心室細動(VF)に対して、これまでアミオダロンが第一選択薬として広く使われてきました。しかし、近年の研究で「リドカイン」に再び注目が集まっています。 2023年に発表された後ろ向きコホート研究では、院内心停止(IHCA)におけ…